1 他の相続人と連絡が取れない場合
花子さんは、昨年、父親を亡くしました。相続人は、花子さんと、父親の面倒を見ていた妹の他にもうひとり兄がいます。しかし、私は兄とは仲が悪かったので、もう10年以上連絡を取ったことがありませんでした。以前聞いた兄の連絡先に手紙を出しても所在不明ということで手紙が戻ってきてしまいました。このままでは遺産分割の話し合いもできません。どうしたらよいでしょうか?
2 知らない人が相続人であると主張してきた場合
その後、花子さんは、弁護士に相談して、兄の所在調査を依頼しましたがそれでも行方が分からなかったので、行方不明の兄の代わりに不在者の財産管理人を家庭裁判所に選任してもらい、財産管理人との間で遺産分割協議をすることになりました。
しかし、その後、父親が亡くなる前に父親と知り合って結婚したという女性(池子)が現れ、「私も月郎(父親)さんの財産を相続する権利がある。」と言ってきました。
確かに父親の戸籍を見ると昨年池子さんと結婚したことになっていました。しかし、父親は、昨年すでに痴ほう症状が出ていたので本当に結婚する意思があったとは思えません。このままでは父親の遺産を池子さんにも分けなければならなくなってしまいます。どうしたらよいでしょうか?
3 相続財産がどれだけあるか分からない場合
その後、花子さんは、弁護士に頼んで、池子さんが勝手に婚姻届をだしたことを理由に婚姻が無効であることの確認を求める訴えを提起しました。そして、裁判所によって、池子さんとの婚姻が無効であることが確認され、池子さんは相続人ではなくなりました。
そのため、花子さんは、他の相続人と遺産分割の話し合いをしようと思い、生前に父親の面倒を見ていた妹に、どのような遺産があるのか聞いてみましたが、妹は遺産分割には消極的らしく、どのような遺産があるのか教えてくれません。このままでは花子さんは、父親にどのような遺産があるのか分からず、遺産分割を行うことができません。どうしたらよいでしょうか?
4 相続財産を勝手に処分されてしまった場合
その後、花子さんは、弁護士に頼んで、父親の遺産を調べてもらいました。また、その際に、父親と相続人全員の戸籍を取得して相続証明も作成してもらいました。
しかし、父親の預金を調べていくと、父親が亡くなった後にも預金が何者かによってひきおろされていることがわかりました。妹に聞くと、どうやら妹の長男が勝手にキャッシュカードを使って預金をおろしていたことがわかりました。妹は銀行に相続の通知をすることを怠っていたようです。預金を妹の長男から取り戻すにはどうしたらよいでしょうか?
5 遺産分割の話し合いがまとまらない場合
その後、花子さんは、弁護士に頼んで、妹の長男から、勝手におろした預金を返してもらうことができました。そこで、花子さんは、妹と兄の財産管理人との間で遺産分割についての話し合いを始めましたが、妹は、父親の生前に父親の稼業を手伝ってきたから寄与分が認められると主張してきました。
確かに妹は生前父親の家業の手伝いをしていましたが、妹の主張する寄与分の額が多すぎると思います。このような場合どうしたらよいでしょうか?
6 遺産分割協議書の内容に納得がいかない場合
その後、花子さんは、弁護士に依頼して、遺産分割調停の申し立てをしてもらいました。その後、調停での話し合いもまとまらなかったため、審判によって寄与分の額を決めてもらいました。
花子さんは、電話で友人に遺産分割が終わったと話をしたところ、その友人が、「私も以前、遺産分割協議書にハンコを押したんだけど、今はそのことを後悔してるのよ。協議書には、長男が遺産のほとんどを相続して、私は100万円もらうだけだったけれど、そのときは特にお金にも困ってなかったし、まあいいかなと思って安易にハンコを押しちゃったの。でも、最近、子供の養育費とかでお金が必要になってきて、知人に聞いたら、あのときの私の本当の相続分は1200万円だったと知ったのよ。遺産分割のやり直しも考えてみたけれど、今から遺産分割のやり直しをすると贈与税がすごくかかると言われて。正直、あのときもっと慎重に遺産分割をしていればよかったと思っているの。」と話してきました。
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